最近では暮らしの中で、家庭菜園などで収穫した野菜をつかって食卓を飾るという方も少しずつ増えていると思います。そんななかで、衣食住の中の衣である「布」を自分で生み出してゆく楽しみというのは、なかなか体験できないことだと思います。

でも、実は、コットンを栽培したり、糸紡ぎをしたり、布を織ったりなど、「布」を自給自足することが、私たちはできるのです。学びも多く楽しくワクワクする体験です。

そこで、多くの方に、そんな気持ちを味わっていただきたくて、和綿栽培を広める活動や糸紡ぎのワークショップなどをしてきました。
そして更にもう一歩進むために、収穫したコットンを形にしていくための道具として、ミニ織り機キットを製作いたしました。

メイド・イン・アースでは、2003年から国産在来種のコットンを、みんなで育てて種を残していくコンセプトのもと「和綿の種ひろがるプロジェクト “HOME GROWN”」を展開してきました。
これまでも、収穫したコットンを「綿繰り（繊維と種を分ける作業）」したり、簡単な道具で「糸紡ぎ（コットンを糸に紡いでいく作業）」をするワークショップを展開してきました。
そこで、次のステップとして、モノを完成させる喜びの体験をしていただきたいと思い、織り機を企画・製作いたしました！

ふわふわなコットンを糸に紡いでゆくことで、糸になるその工程や原理などを知ることができ、さらに、私たちが使っている「布」にする工程を知ることができます。植物である「コットン」が「布」になる体験は、子供たちから大人の方まで楽しめる素敵な時間です。

この織り機は、コットン栽培に5年もの経験があり、織り機に興味を持っていた素晴らしい木工職人さんとの出会いから生まれました。
この貴重な出会いから、メイド・イン・アースの織り機は、東京都の檜の一枚板から簡単に織り機が組み立てられるキットとして開発いたしました。織り機の各部材を一枚の板から一つずつ外して、接着剤などを一切使わずに、組み立てるだけで、卓上のミニ織り機が完成します。場所を取らず、お家でも、学校でも簡単に組み立てられるようにしました。

さらに、部材の中には、織り機だけではなく、糸紡ぎ用のコマ（糸紡ぎ用のスピンドル）のキットも組み込まれているので、収穫したふわふわなコットンから、このキットだけで、コットン→糸→布の工程を体験することができます。

お金で衣服が買える時代ですが、その背景に原料のコットンを栽培してくれる人や、それを糸にしたり、生地にする人がいる、そういったモノづくりの流れを知ることで、エシカル消費やSDGsといったキーワードや行動をより身近なものとして感じていただけたら大変うれしく思っています。

小さなお子様から、大人の方まで、新しい挑戦にワクワクしながら織り機やコマを組み立て、最初のうちは戸惑いながら糸を紡いで、最後は織り機で可愛いコースターを織って、癒しの時間を過ごしていただけたらと思います。

この織り機、糸紡ぎのコマは、間伐材などを利用した一枚板から、組み立てつくります。コットン栽培を体験した方が、その後の、糸紡ぎや織の体験をするためのキットとして製作しました。

メイド・イン・アースのかんたん織り機キットにおける学び